勉強しかできないコミュ障アスペルガーの悲劇


勉強が全て

私は親や教師の言うままに子供の頃から勉強を続けていました。頭は悪くなかったので、それなりに努力をすればテストでいい点を取ることができました。勉強を真面目にやり始めたのは中学生の頃からですね。テストでいい点を取ると、親や教師だけでなく他の生徒もすごいと言うので、自分はすごい人間なんだと思い込むようになりました。勉強さえしていれば周りから評価される。そう考えて私は中学生の時間の多くを勉強に使うことにしました。

それだけならただの成績優秀な生徒だっただけで終わるでしょう。問題は勉強に固執するあまり、人間を測る基準が学校の成績だけになってしまったことです。勉強のできない人とは関わるべきではない。勉強と関係のない行動は取りたくない。他人と話をできなくても成績さえ良ければそれでいい。などと考えるようになりました。

今になって考えるととても傲慢な考え方ですね。勉強が苦手でも、人と話したり、場を盛り上げたり、何かを作ったりするのが得意な生徒だっています。彼らを勉強という一つの基準だけで切り捨てるのは、絶対に間違っています。昔の私の中の「勉強が第一」という価値観を崩してくれるきっかけがあれば、他の生徒とももっと仲良くできたのにと考えています。

高校に入学しても私の中の学歴至上主義は変わることはありませんでした。第一志望に落ちてしまったことも原因の一つですが、私は他の生徒とほとんど話すことなくただひたすら勉強をしていました。入学した高校は進学校だったので、私の成績を妬んだり、勉強を邪魔をする生徒はいませんでした。もっともそんな生徒がいれば退学処分を受けてしまいますが。

勉強に専念している間は人間関係を考えなくても済んだので、とても気持ちよかったです。勉強さえしていれば、他の面倒ごとは考えずに済むと思っていたからです。ただその代償は非常に大きなものでした。

勉強に囚われた人の運命

大学に入ると状況は一変します。高校の時のように機械的に盲目的に勉強するだけではダメだからです。大学では誰かと共同で何かを発表したり、議論を重ねたりします。人との接し方を忘れてしまった私には非常に苦痛なものでした。大学の講義を受けてもまともに友人を作ることもできず、入った英語のサークルにも馴染めず、大学生活は孤独なものでした。

その一方で世間でリア充と呼ばれる学生たちは大学生活を大いに満喫しています。彼らはバイトでお金を稼ぎ、恋人や友達を苦もなく作り、大学の試験はコミュニティの先輩からのサポートで難なく切り抜けます。私が今まで見下していた人物に対して、今度は私が嫉妬を覚えるようになったのです。この逆転現象は一体何なのでしょうか?私は一体どこで人生を間違えたのでしょうか?悔しくて何度も泣きそうになりました。

就活地獄

地獄はまだまだ終わりません。コミュ障にとっての一番の難関、それが就職活動です。特に日本の雇用制度では学生を面接で考査するので、話すことが苦手なコミュ障にとっては大幅に不利です。私も100社くらいに履歴書を送りましたが、面接にこぎつけたのは10社くらいで、それでも無慈悲にどんどん落とされます。親に言われた通りに簿記2級とTOEIC800点を取ったのにそれでも書類選考で弾かれるのです。私は就活のシステム、日本の雇用体系、自分のコミュ力の低さを大いに恨みました。

結局4年生の1月末くらいに船の部品を修理する会社に内定をもらえました。古い会社ですが、正社員として内定がもらえればどこでもいいと思っていました。就活という地獄から解放された後は、一人暮らしの準備に明け暮れていました。これから新しい地獄が始まるとも知らずに。

就活が終わっても地獄は続きます。入った会社は年寄りが幅を利かせるとても古い価値観のに囚われていました。仕事内容や上司の言うことがとにかく理不尽で、結局一年くらいで辞めてしまいました。社風が合わなかったのもありますが、私のコミュ力が低くオドオドとした態度を取ったのも彼らの感情を逆なでする一因になったはずです。

アスペルガーの生き方

仕事は辞めてしまい、心にも大きな傷を負いましたが、一つだけ大きな収穫を得ることができました。それは私がアスペルガーだったということです。精神科医の診断でそう判明したわけではありませんが、該当する部分があまりにも多かったのです。

アスペルガーの特徴は空気が読めないこと、集中力が高いこと、ルールに厳格であることなどがあります。私はそれらの条件に合致した仕事に応募することにしました。ライン作業やピッキングなどの個人で黙々と作業をする仕事ですね。接客のバイトは落とされまくった私ですが、それらの仕事には採用されました。そして一人で作業しているとやっぱり心が安らぎます。ようやく自分に適した生き方に近づいた気がするのです。

ただこうした肉体労働ではまともにお金を稼ぐことができません。ライン作業もピッキングもよくて時給1200円程度です。バイトとしては高い方ですが、年収換算では230万円です。これでは結婚することも家族を養うこともできないので、自分に適した時給の高い仕事を早急に考える必要があります。

今私が目指しているのは翻訳家です。業界としては落ち目ですし、ガッツリ稼げるわけではありませんが、肉体労働よりははるかに稼げます。医療関係の翻訳なら難易度も高く、需要は高いので、高い収入が期待できそうです。

さて、ここまでが私がコミュ障のアスペルガーとして体験してきた地獄です。アスペルガーとしてどう生きればよかったのか、アスペルガーは人とどのように関わるべきなどは別の記事で紹介します。


mure0000
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アスペルガーであることを受け入れつつも経済的に自由になるために奮闘するブロガーです。 アスペルガー独特の自由な観点から、様々な記事を投稿します。

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